朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】
7 卒業――朧咲夜

side咲桜



式が終わって体育館を出ると、学校は桜吹雪に包まれた。
 

三年前――葉桜だった桜は、今度は柔らかい色で見送る。


いろんなところで卒業生や、送る在校生たちが集まっている。


方々から写真を撮るのを頼まれる頼が一緒の私と笑満は、ゆっくりとその道を門へ向かって進む。


「笑満、先輩は?」


「来てくれるって。うち寄ったあと、龍生さんところに卒業のご挨拶に行くつもり」


「そっか。がんばれよー」


「もちろん。咲桜は、……準備、出来てるの?」


「うん。絆先輩や所長にも話しつけてある。もうこうなったらどこにいようが―――


「笑満ちゃんーっ」
 

近づいていた門扉。


学校が終わる場所に、笑満を呼ぶ遙音先輩がいた。


その傍らには、別の影も――


「――――」


「はる――えっ?」
 

目を見開く余裕もなく、駆け出した。


ずっと離れられなかった笑満と頼を、その場に置いたまま。

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