秘書課恋愛白書
だが、ここにいる彼女はどうだろう。

仕事に前向きで熱心、かつ自分の仕事を好きだと公言していた。

今までの秘書たちとは明らかなる違い。

あまり人に興味を持たない怜が自ら指名した彼女になんとなく怜の気持ちがわかった気もする。



中原 綾女。


彼女ならもしかしたら怜を真っ直ぐな人間に変えてくれるかもしれない。

カウンターに寝そべりほんのり顔を赤くさせながら横で気持ち良さそうに眠る彼女にそんな賭けみたいな期待が湧いてきた。


「あーあーあー…だから飲みすぎなんだってば」


どうすんのこれ、と頭を抱えるマスター。


「マスター心配しないでください。今に面白いものが見れますよ」

「面白いもの?」


スマホを操作してある人物へと電話を掛ける。

プルルルルと数コールで相手は出た。


「あ、もしもし?今すぐ来てください」



どうか彼女が怜を救ってくれますように。



ーたける sideー 終
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