秘書課恋愛白書

仕事を始めて4日目の今日。

出会ってから今日で一週間が過ぎようとしていた。


綾女にちょっかいをかけつつ仕事もしていたが、迷惑な電話のせいで雰囲気は台無し。

それからの仕事は慌ただしくなりそんなんで、冒頭に至るわけだが…


行きたくもない来週の出張も綾女と一緒なら少しは楽しくなりそうだな、なんて思い耽っているとデスクの端に置いていたスマホが震えた。


「もしもし、何?」

『ああ、怜。繋がって良かったです。今から来れませんか?』


電話の相手はたけるだった。


「ねぇ、僕キミと違っていますごく忙しいだけど」

『中原 綾女さん』

「は?綾女?」


なんでたけるが綾女のフルネームを知ってるんだ。


『いまマスターの店に来てるんですけどね?偶然彼女がお店に来て一緒に飲んでたんです』

「……それで」

『飲んでたあたりまではよかったんですけど、酔い潰れて寝ちゃって。だから回収しに来てください』



綾女は週一であそこに通ってたのか。

しかも酔い潰れて寝てるだと。

はぁ、と電話越しの相手に溜息を漏らす。
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