長編執筆に取り掛かる。

桃太郎とおばあさん

おばあさん「桃太郎や…わしはもう長くない」

桃太郎「え、そうなんですか、おばあさん」

おばあさん「お前、死にたいと言うそうじゃな」

桃太郎「えぇ」

おばあさん「お前には鬼ヶ島に行く目標があるやん」

桃太郎「鬼が悪いって思えないっていうかね…」

おばあさん「哲学的やなぁ」

桃太郎「哲学好きなんすよ。おばあさん何好きすか」

おばあさん「お粥」

桃太郎「作れっていう意味?」

おばあさん「作れっていう意味」

桃太郎「ぶっ混んで来たでー」

おばあさん「死んだおじいさんはよく作ってくれたでー、女を。」

桃太郎「どぎつい冗談やな」

おばあさん「冗談やあらへん。ばあさんもな、結婚10年ぐらいはじいさんが働かんでな。嫌やった」

桃太郎「俺も10年ぐらいは死にたいンかな」

おばあさん「神様は御用に使っておられるからな」

桃太郎「辛いな、やってられんで…」

おばあさん「クソみたいなもんやけどな…」

桃太郎「こんな俺らでも使ってもらってるんすね」

おばあさん「こんな俺らでもとか言わん方がえぇらしいで。」

桃太郎「そうなん。うっさい。」

おばあさん「何やねん。」

おわり
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