BLUE GIRL


親子連れが次の駅で降りていった。


可愛い子供の姿に羨ましいと、初めて思った。


子供の頃に戻りたいと思うことはあっても、まさかーー自分の未来に子供が居て欲しいと羨む気持ちを抱くとは、自分自身のことなのにひどく驚いた。



「ありがとう。なによりおまえに恥じない俳優になれるよう、頑張るよ」


「誰よりも応援するよ」




2人きりの車内、


自然と唇が近付き、


優しく重なった。





そして


今度は私から、宣言した。










「水城優矢の最後のスキャンダル、私がお相手いたします」










大きく目を見開いたユウに抱き着く。




「望むところだ」



これから先ずっと、私はユウと生きていく。


苦しみも悲しむも、2人で乗り越えて生きていくんだ。


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