**零れる涙**
「あー、じゃあもう電車ないよ?

電車は、17時までだよ?
知らなかったのかい?」


さも、当たり前の様に言い驚きを隠せないおばあちゃんは、口元を隠し笑ってる。


「「えーー、マジ!?」」


あり得ない‼
都会なら、絶対あり得ない‼

「おばあちゃん、都会はそんな時間に電車無くならないよ?」

「そうかい、じゃあ今日はお泊まりだね。
布団は一つがいいかね?」

「いいえ、二つで……いや、でもまあ、一つで」


悩む進くん。
諦めた私。

「一つでも、いいよ」


今は、貴方と寄り添い眠りたいーー。

赤くなる進くんに、笑いかけた。

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