**零れる涙**
君が意識を失ってからーー10分は経った。


「君達、大丈夫か!?」


帰りがけのサラリーマン、しわしわのワイシャツ、少しシワのある男の人、俺らに気づいて声を上げた。

希望の光。


「大丈夫だぞ、今救急車呼んだから。


もう少しだ‼」


ありがとうございますーー。


俺一生、オジサンのこと死んでも忘れないよ。




遠くから救急車のサイレンの音が、聞こえた。


近くなる救急車の音に、安心した。


次に目覚めた時、君と俺は、病院のベットの上だった。



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