あなたと私と嘘と愛
坂井さんがドスンと爆弾を落とす。
真由の目が一点に動かなくなったのが分かった。
「……へ?」
「もしかして君はこんな風に大事にされた経験がないんだね。だからさっきから落ち着かないんだ。亜香里だけ愛されてずるいって僻んでるんじゃないの?」
「はぁ!?」
ついに真由が声を荒上げた。
いつにないぐらい顔を真っ赤にし、瞳の奥が血走りそうになっている。
「それは気付かなかった僕が悪い。申し訳ないことをしたね。こういうのは見せびらかさない方がよかったね」
「バ、バカにしないでよ!」
真由の熱い感情がバンッと目の前のテーブルを叩く。
すでに目付きがヤバイ。
わりと物事をはっきり言う彼女だけど、それでも今までの付き合いの中でこんな激怒するとこは初めて見る。
「わ、私だって彼氏ぐらいいたことあります!でも問題はそこじゃなくて、もっとTPOを考えろって言ってんの。10代の若いガキじゃあるまいしこんな人前でイチャイチャして恥ずかしくないんですか?いい大人なんだからもう少し人の目を気にした方がいいと思います!」