手をつなごう
フォーの中

外国語の勉強? そんなのこっちの大学でも出来るでしょう。

でも、あたしは神田外語大学に行きたいの。

亜須美、友達と別れるの寂しくないの?


「ごめん、お待たせ」

手を併せて現れた里沙に、笑顔を見せる。

「ううん、こっちこそ急だったのにありがとう」

「いやいや。私は殆ど学校に居るからさあ」

あたしと同じ国際コミュニケーション学科の里沙は確かにいつ連絡しても学校にいる。

今朝、一緒に昼ご飯食べようとメッセージを送ると、学校の食堂行こうよ、と返事がきた。

「食堂入るの初めて」

「え、三年間?」

「三年間」

< 7 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop