みんとキャンディ
聖梨の言葉を遮り、



雄楽が真剣な面持ちで、聖梨を正面から見据えた。



「俺は、聖梨が一番大事なんだよ」



聖梨の手を握って小さく呟いた雄楽が、



今度は聖梨の方へともたれ掛かる。



言葉に詰まった聖梨は、



静かに雄楽の背中に腕を回す。




「聖梨が居てくれたら俺、強くなれるから……」




この雄楽の言葉を、



自分は素直に信じてもいいのだろうか……。




雄楽が必要としてくれるなら、雄楽を支えてあげたい。




しかし、




それは、雄楽にとって本当に強みになるのだろうか……。




むしろ、




雄楽にとって自分は、



邪魔なのではないか……。




膨らみ続ける不安が怖くて、



聖梨はギュッと、雄楽の背中に回していた手に力を込めた。
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