いつか、眠るまで
双子って、そんなことのためにあるわけじゃないんだけど。
しかも、それを羨ましく思っているのか 男友達からは散々陰口を言われた。
そんな毎日が小学校から中学校まで続き、俺たちは別々の高校に行くことを決意した。
でも、それが間違っていたんだ。
琉音は、俺と離れるといじめられるようになった。
毎回体に刻まれる痣。
不自然に汚れていく制服。
酷いときは、壊れた眼鏡をかけて帰ってくることもあった。
琉音が嘘をつくのが得意だから、両親は全く気づかない。
俺だって、気づいたのはだいぶあとだった。