いつか、眠るまで
「もう、本当にそんなんじゃないから!」
「ほんとに〜?」
あ、ダメだ。
これもう、何言っても信じてくれない顔してる。
***
そして、時は流れて夏祭り当日。
「…ほんっとにその格好で来たんだ。」
舞の目線の先には、私服姿の私。
「なんで?ダメ?」
「このヘタレ女子め。」
「それ、楠木くんも私服だったら本人にも言っていい?」
「えぇどうぞ〜?絶対、楠木くんは浴衣で来ると思うから!」
どうだか。
出会って間もない人に惚れるって、一目惚れじゃん。
そんな少女漫画みたいなこと起きないよ。