君と特別な日を過ごす方法 ~長谷川誠の苦悩~
その時、俺は莉乃の言葉通り、一生に一度しかない、婚約中のホワイトデーをどうやって盛り上げようか考えていたはずだった。
いや考えた。

なのに……。
どうしてこうなった?

俺がどこかで間違えたからか?


もちろんキャンディやマシュマロを百貨店で買って渡しても、きっと彼女は喜んでくれるとは思う。
そういう女のはずだ。

ここ何ヶ月仕事は忙しかった。寝る時間も惜しいぐらいに大きな仕事を抱えていた。

でもそれは俺の言い訳じゃないか??

楽しくて幸せな時間をいつでも過ごしたいだけなのに。

< 2 / 19 >

この作品をシェア

pagetop