生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「朝弥、ここに居るのか?」

入って来たのは当然生徒ではなく…。

「どうやら動いたのは吉永先生の様ですね。」

横田先生がニヤリと笑う。

「もう限界だ。話をしよう。」

私は思わず立ち上がったが、そのまま立ちつくしてしまう。

「宏弥に言われた。朝弥は真面目な分、怒らすと絶対自分からは折れないって。」

横田先生がそれを聞いて吹き出す。

「だから俺は朝弥を怒らす事は出来ないって宏弥が言った。」

えっ、違う、私が宏弥に抵抗するパワーを使う事に疲れてしまうから、それを諦めただけ。

「でも俺は朝弥にちゃんと向き合う。だから…。」

将人は立ちつくしている私の前に近づいて来た。

「もう今の状態だけは勘弁してほしい。」

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