生真面目先生のちょっと大人の恋の話
私はそそくさと朝御飯の支度をしようと冷蔵庫を覗いたが…。

「何にもないな。」

体調を崩して、買い物にも行けていない。

「そこにカレーがあるじゃないか。」

確かにあの日の夜に作ったカレーが置き去りにされている。

体調が回復してから少しずつ食べてはいるが、まだ残ってはいる。

そろそろ限界を感じて廃棄するか冷凍にするか、迷っていたところだ。

「これは将人が来る予定だった日に作ったから、随分日が経っているの。私以外の人には食べさせにくいわ。」

それに、この中には…。

「だって食べられるんだろう?ちょうど二人で食べたら無くなるんじゃないのか?」

「そうだけど…。」

「朝弥が俺のために作ってくれたカレーなんだろう?」

私は困ったように将人を見る。

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