生真面目先生のちょっと大人の恋の話
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「おはようございます。」

高校2年生の担任室に直接出勤した私を待ち構えていたのは、吉永先生だった。

「一ノ瀬先生、今日こそは高等部の案内をよろしくお願いしますね。」

他の先生方の前でこう言われてしまっては、私はうなずくしかない。

二人で担任室を出て2年生の教室前に来た時、私は吉永先生を見た。

昨日は後ろをついて来た吉永先生は私の真横にいる。

ここが学校でなければ、手をつながれそうなその近さ。

「吉永先生はどうして私にかかわるんですか?」

少しイライラして私は聞いた。

「高等部の案内だって、他の先生に頼めばいいじゃないですか。」

「どうして?俺は初めから朝弥に案内を頼んでいるじゃないか。」

吉永先生のそのあっさりした返答に、私は力が抜ける。

「じゃあ、俺もはっきり言おう。朝弥、お前を俺のモノにする。」

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