憧れのアナタと大嫌いなアイツ

答え合わせ



「お帰り〜」

「ただいま〜って、えっ?」

玄関で出迎えてくれたのは親友の麻美

「え?なんで?」

麻美はハテナが頭を回る私の手を引いてリビングへ

そこには
「「おかえり」」

両親と少し不機嫌な花流がいた


「ただ、いま」

「今日、泊まるからね」

既にお風呂にも入って部屋着の麻美

「あ、うん」

事態を飲み込めないまま
促されてお風呂に入ると
麻美が待つ部屋に上がった

「え?」

私のベッドの横には既に麻美用の布団が敷かれていて
ドレッサーの前には麻美用の化粧品まで並んでいる

「驚いた?」

「うん」

少し驚いたけれど昔から麻美は行動派だから
こんなこともある意味想定内

もちろん

今日の撮影から家の前までを事細かに説明させられた

「ふ〜ん、で?」

「で?って?」

「付き合うんでしょ?」

「ん・・・」

「いや、もう付き合ってるか、だってキスも拒んでないんだから、もうそういうことよね?」

「でも、好きとか愛してるとか言われたけど付き合ってとは言われてないから・・・」

そう言葉を濁すと


「付き合うって言わないと付き合ってることにならないなんて中学生みたいじゃない」

そう言うとハハハと笑い出した


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