優しい恋


「あ…この公園…
まだあったんだ。
覚えてる?」

「覚えてる覚えてる」

「よく遊んだよね」

「実菜にブランコ取られたし」

「もぉー、今さら言わないでよ。
ていうかブランコ乗るとか
女の子みたい」

「うるせー」

「懐かしい〜。
……あ、新しいベンチできたんだぁ。
座ろうよ」

「おう」












公園には私と悠くんだけ…

今なら言えるかも…








「あのさ悠くん」

「何?………どうしたの?
………実菜?
実菜も具合悪い?」

「違う。
………あのねっ……私…
……………………悠くんが好き」

「え?」

「……ごめんいきなり…
久しぶりに会って、悠くん男らしくなったなって思って…
さっき、実菜のせいじゃないって
言ってくれて嬉しかった。
……だから」





その時、悠くんが優しく抱き寄せてくれた。





「悠くん…」

「ありがとう。
俺も実菜のこと好き」

「え…」

「小学校の時からずっと。
転校する時、ほんとは泣きたかったけど、実菜の前で絶対泣かないって思って我慢した。
……また会えてよかった…。
学園祭行かなかったらもう会えなかったかもな」

「悠くん……ありがとう。
私も悠くんに会えて嬉しい」





















よかった……
悠くんも同じ気持ちだったんだ……
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