異世界トランスファ
私は一目散にキッチンの勝手口から飛び出す。


玄関からは堕ちてしまうから。


長い階段を駆け下りる。


無言で降り続ける。




ズルッ

そして足を踏み外す。


「きゃああっ」



階段を見事に転がり落ちる。

さながらスタントマンの様だ。

いや笑い事じゃないから。プロテクターとかつけてないから。




「あうっ・・・つ・・」


階段の一番下で私は倒れた。


「ヒオリ―!!」


「あ!」


遠くでナギとギンの声が聞こえる。


馬鹿みたい。追いかけてきちゃって。

あーあ。

骨折したかも・・。

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