異世界トランスファ
そんなやりとりをしていると、ギンが割って入ってきた。


「おい、ヒオリもそろそろ暇だろ。新聞でも読めよ。」


「え、でも・・文字が半分くらいしかわからない」


「ナギに教われ」


「あ、それいい」


私は賛成だ。骨折してから1週間とちょっと。いい加減寝ているのも飽きてきた。

それにこの世界の言葉を一刻も早く覚えたい。

もしかしたら一生もとの時代に帰れないのかもしれないし。



「えー、めんどくせえ」

「学校行ってねえんだから、自己学習くらいしろ。将来大変な目に会うのは自分なんだぞ」


ごもっともですお父さん。


「じゃあナギ、お願いしまーす。わからない部分だけ教えて」


「ちっ」


私は新聞の1ページ目から目を通した。


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