異世界トランスファ
「酷くない?さっきの・・彼女なんだったら」

「なんだ?またクチ%$▽やろうか?」

「うぐ・・」


私の唇を指でつまんできた。


めちゃ怖い。

凄い目つき悪い。機嫌わるすぎ。


そして言葉がわからないことがもどかしい。

勝手に解釈しちゃうし。


ギンは髪をぐしゃぐしゃとかいてため息をついた。


「悪かったな。ダシにして」


素直に謝ってきた。

一応ちゃんとしている大人なんだろうか。



「あいつマジで%#〇いんだよ。俺はその気ねえって#$%も#$%も言ってんのに」


「・・そう・・なんだ」


なんとなくニュアンスでわかった。

この人も苦労しているのか。

なら仕方ないか。



「ものわかりの悪い奴にはストレートじゃねえと通じねえんだよ」



今度は全部聞こえた。



そんな冷たく言わなくたって。

まるで私に言っている様に聞こえた。


重い空気に耐え切れず、私はペコリとお辞儀してもとの部屋に戻ろうとした。


「お、待てよ」


「えっ」


すぐに腕を掴まれ連れ戻された。


「ま、座れ。△#×はセンリもナギもまだ〇$%だろうし付き合え」


「え・・だって・・言葉わからない」



ヤバいー。ピンチは続くよ何処までもー。


近くにあったソファーに座らせられ、目の前にコップを置かれた。


ポットに入った飲み物を注がれる。


透明な液体に最後に葉っぱをパラりと入れられた。


「喉にいいぞ。&%$、センリがつ#&’〇くれたんだぜ」


ハーブだろうか?匂いはスース―して鼻を通る。


ちょっと怖いが。


恐る恐るコップを手に持つ。

ヤバい。カタカタ震えてる。

ギンは楽しそうだ。


「プ・・ハハ。ビビってる」


ビビるって―の!


えーいっ!頑張れ私!!



ゴクン。


「あ、美味しい」


「だろ」


拍子抜けだ。

普通に美味しかった。

喉がとても気持ちいい。痛みが取れていく感じだ。


遠くでニコニコしているギン。


この人も悪い人には見えない・・カモ。


「はっ」


私は自分を取り戻すかの様に首を横に激しく振った。



いやいやいや絆されまい!!

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