異世界トランスファ
次の日、私は珍しく早朝に目が覚めた。


過呼吸になってからそのまま眠ってしまい、変な時間に目が覚めた。


時計を見ると5時を過ぎたところだった。


部屋には誰もいない。


ギンとナギは街で部屋を借りてそこで今は暮らしているらしいし、シズクちゃんは別の部屋だ。


「・・・」



私は部屋に備わっているシャワールームで汗を流した後、動きやすい服に着替えた。


「これしかないもんなぁ・・」


少年の格好をしなくても良くなったが、この西の国は和服が多い。

しかも和洋折衷の服だ。

上は和服で下はスカートみたいな感じ。



「コスプレみたい・・恥ずかしい・・」


恥ずかし半分、嬉し半分。


あんまりオシャレにこだわってこなかったし、コスプレが趣味って訳でもない。

興味はあっても自分でやる気にはならない。似合わないしね。


沢山用意をしてくれている服の中から、出来るだけ動きやすい服を選んだ。

何といっても私はおしとやかキャラじゃない。

パンプスよりスニーカー派。

機動力を求めるタイプ。

どんくさいわりに。

どんくさいからこそ、なんだけどね。

自分で言って凹むわ。


「はぁ」


ため息をついて鏡を見つめる。

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