プロポーズ(第7話)
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玄海部長は、

「成宮さん、ちょっとお話が」

と声をかけ、高木部長の席へと寄った。高木部長が立ち上がり、その場で4人で話をするつもりのようだ。

なにがあったのかは知らないが、のんびり見物している場合ではなかった。早くマニュアルを作らないといけない。

わたしは四方にことわって、先に1階へおりていこうとした。

そしたら、四方が手でわたしを制止して、4人のほうを指す。

「友高さん、いてください。あれ、マニュアルがらみの、大事な話なので」

「え?」

わたしはあらためて立っている4人を見た。

特殊機械部の部長、設計の係長、人事部長、労働組合の委員長。とてもマニュアルに関係するとは思えない顔ぶれだ。

「ん?」

首をひねって四方のほうを向いたら、相変わらず平和世界の住人のようにニコニコして、彼らのことを見ている。

そのニコニコにちょっぴり安心感をもらったのは事実だった。

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