【朗報】コミュ障美女が溺愛された
教室の一番後ろで、密かに思った。



枻くん、大好き。



「...俺のこと、嫌い?」

寂しそうな声で言う。

「ち、違うよ!大好きだよ!」

しまった。

そう思ったときにはもう遅かった。


かろうじて、コミュ障の勇気の無い声は、教室内には届かなかった。

が、横を向いてしまった上に、枻くんに両の頬を両手で捕まえられてしまった。


「......へぇ。大好きなんだ、俺のこと。」

意地悪そうに、彼は口角を上げて笑っている。

「か、顔...近い...。」

目を逸らして、言う。




「何でだと思う?」

「え...?」

向き直って、疑問の声を挙げた。

「こうするためだよ。」

そのまま、グイッ、と唇を合わせられた。

「...っ......!」

一番後ろの、隅っこの席で、キスをされた。

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