かおるこ連絡ノート
「悪い知らせですか?」


パソコンの画面を前に、悲しげな目をしたワタリに、Lは尋ねた。

キラとの戦い。

どうしても、彼を止めなければならない。

止めるまで、キラの殺意から自分を守る、唯一の方法。


「Fが、タイで死亡したそうです」


一瞬。

Lは動きを止めた。

F。

前日に話した、モニター越しのFの姿を思い出す。

あれは、彼からの救済を求めるサインだったのか。


いや。

Lは、口の中のキャンディを、噛み砕く。

Fは、あの場所で満足していた。

わかっていることはたったひとつ。

もう、Lを世界に連れ出そうとする者は、いない。

だから、なにひとつLを引き止めるものはない。


Lは、デスノートを、摘み上げた。

それに、世界を知らない者の名前を書くために。




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