【短】Wonderful Moment
向かったのは7号館1階の図書館。
ここは、彼と私の出逢った場所で…私が彼に興味を…はっきり言えば恋心を抱いた場所。
思えば、あの時。
彼が私のとなりに座った時から…既に落ちていたんだと思う。
彼の全てに…。
「いたいた、海洋くーん」
「……」
「あれ?」
いつもの席で読書をしている彼の後ろ姿を見付けて、声を掛けるも返事がない。
どうしたんだろう?と彼に近付いてみると、彼は本を手にしたままで、居眠りをしていた。
「みなみくーん…」
「……」
小声で声をもう一度掛ける。
でも、無反応。
私はふぅと小さな溜息を付いてから、彼を起こさないように椅子を引いて、彼の傍に座った。
こうして見ると、やっぱり整った顔してるなぁ…。
あ、なんか睫毛長い…。
って、小さいけど口元にホクロがあるんだー…。
そんな、いつもじゃ直視出来ない部分をまじまじと見ていると、ふと目の下に隈が出来ているのを発見した。
「……疲れてるのに、ありがとね…」
私はそう囁いてから、スッと立ち上がろうとする。
ここは、彼と私の出逢った場所で…私が彼に興味を…はっきり言えば恋心を抱いた場所。
思えば、あの時。
彼が私のとなりに座った時から…既に落ちていたんだと思う。
彼の全てに…。
「いたいた、海洋くーん」
「……」
「あれ?」
いつもの席で読書をしている彼の後ろ姿を見付けて、声を掛けるも返事がない。
どうしたんだろう?と彼に近付いてみると、彼は本を手にしたままで、居眠りをしていた。
「みなみくーん…」
「……」
小声で声をもう一度掛ける。
でも、無反応。
私はふぅと小さな溜息を付いてから、彼を起こさないように椅子を引いて、彼の傍に座った。
こうして見ると、やっぱり整った顔してるなぁ…。
あ、なんか睫毛長い…。
って、小さいけど口元にホクロがあるんだー…。
そんな、いつもじゃ直視出来ない部分をまじまじと見ていると、ふと目の下に隈が出来ているのを発見した。
「……疲れてるのに、ありがとね…」
私はそう囁いてから、スッと立ち上がろうとする。