俺様社長はカタブツ秘書を手懐けたい

イルミネーションには目もくれずやってきたのは、不破さんのマンション。

部屋に入った途端、我慢が限界に達したかのように荒っぽく唇を奪われ、私は彼のコートにしがみついて必死にそれに応えた。

一旦唇を離すと、お互い大雑把に靴を脱いで部屋に上がり、再び手を引かれて内階段を上る。

ムーディーなベッドルームにたどり着くと、不破さんは乱雑にコートを脱ぎ捨て、私のそれにも手をかけて今度はそっと脱がせた。

まだ下には服を着ているのに、裸にされているかと思うほどドキドキする。

極度の緊張で俯いていると、顎に手を添えられ、持ち上げられた途端に甘いキスが降ってきた。

糖度と度数の高いカクテルみたいなそれにすっかり酔わされ、力が抜けていく身体は背中からベッドに沈んだ。

とろんとした瞳を開ければ、私を組み敷く彼が苦笑を漏らす。


「理性が飛ぶって感覚を味わうのは、学生のとき以来だな」


焦燥が交じる困ったような声で言い、彼は私の首筋を吸い上げた。さらに服の上から胸の膨らみを弄ばれ、ぞくりとした快感が駆け巡る。


「んっ……私だから、そうなってくれてるって、思っていいですか……?」
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