生徒会長は女の子が苦手です
伊織を見上げてそう言うと伊織はカチコチに固まってしまった。


この前のカミナリの時は一緒に寝てくれたのに…。


事故とはいえ、ここに泊まった時も一緒に寝たし、仮眠室でも一緒に寝た。


なのに今日はダメなのか…。


わたしはもふを抱いたままソファに寝転がると、目をつむる。



「七瀬？もしかして、拗ねた？」


「…拗ねてないもん」



伊織は、ため息をつくと、わたしに近づいて来たようす。



「今日だけだからね」



そうつぶやくと、わたしの膝の裏に腕を入れた。



「え、ちょ、なにするの…っ」


「一緒に寝るって言ったのは七瀬でしょ」



そう言って私を持ち上げるの伊織の部屋のベットまで連れていかれて、投げ捨てられた。


ぼふっとふかふかなベットが受け止めてくれて、もふはその拍子に自分のベットまで走って行ってしまった。



「もう、ほんと。今日は触らないでね。自信ないから」


「え…」



そう言うと伊織は私の入ったベットに入り込んでくる。


そして私に背中を向けた。


なんだか、寂しい気もする。


いつもあんなに優しそうに笑ってくれていて。


いつもいつも優しく包み込んでくれるのに、今日はダメとか。
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