生徒会長は女の子が苦手です
「恋菜ちゃん働き者〜」


「桃矢の働きが足りないの。早くダンボール持って来て」


「はーい」



意味わからないぐらい上機嫌の真野くんを見ていると、なんだか微笑ましい。


すると、生徒会室に文化祭のダンボールを持った伊織が入って来た。


途端に私はおし黙る。


「七瀬、これどこー」


「…あっち」


「んー」


伊織は私がいなくても何も変わらない。


突き放した私の方は心がスカスカになってしまった気分なのに。


はぁ…。


「ななちゃんため息ついちゃだめ。


余計疲れちゃうでしょ」


「はーい」


もう私と恋菜どっちが年上なのかわからない。


もう、ほんとだるい。


こんなに疲れたのはいつぶりだろう。


体調崩したのなんか、高1の最初だけだったのに、体が重く感じる。


「ななちゃん?大丈夫?」

「ん?大丈夫だよ?」

「え、でもななちゃん…」


恋菜の方を向こうとした時に、視界が傾く。


え、何これ…。


遠くで恋菜の驚いた声と、私を呼ぶ伊織の焦った声が聞こえた。
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