恋のコーチは期間限定
13.3ヶ月
「なーんだ。つまんないです。
 関係はハッキリしないうやむやなままですか?」

 3日連続で柚と外にランチに来ていた。
 そろそろ会社で頼むお弁当も恋しいんだけどな。
 安くて美味しいのよね。あそこのお弁当。

「一番いい結果じゃない。
 コーチも頼めたし。」

「恋人役の申し出には答えてないじゃないですか。」

 隙のない指摘に素知らぬ顔をしても再び追求される。

「目下、コーチ役が重要だったし。」

「美希さん!
 シラフだった彼がどうして美希さんとヤッ………。」

 柚が手に持っていたハンバーガーを口に突っ込ませた。

 慌ててハンバーガーを口から離した柚の頬にソースやマヨネーズがついて文句を言われた。

「もう!顔についちゃったじゃないですか!」

「いい加減、発言に注意すればいいのよ。」

 ペーパーで頬を拭く柚が可愛い瞳で咎めるようににらんだ。









< 68 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop