【完】武藤くんって甘くない
慌てて武藤くんに電話をかけると、すぐに出た。



「はい」



「もしもしっ…あのっ」



「やっと起きた?」



そんなに怒ってない?



声は今朝よりも優しい。



「ごめんなさい!あたし、あのまま寝ちゃって…」



「はー…。このタイミングで寝るか?さすが田中。やってくれるな」



「いやー、それほどでも」



「誉めてねぇよ」



ですよねぇ…。



笑ってくれるかなと思ったけど、ダメだった。



ここはひたすら謝り倒すしかない。



「ほんっとーにごめんなさい!なんでもするから許して」



「本当かよ。まあ、許してやるよ」



武藤くんが優しい!



やっぱり彼女になったら好待遇?



怒ってなくて本当によかった…。


















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