【完】武藤くんって甘くない
「大丈夫。いつも通りの武藤くんがいいの」



甘くない武藤くんを、振り向かせるのが好き。



きっとそういう感じなんだよ、あたしたちは。



「なんか、色々求められるとできなくて」



「ううん、あたしが押しすぎだよね。たまには引いてみる」



家まで送ってくれて、家の前で少し話していた。



もうお別れと思うと、話が弾む。


まだバイバイしたくないな…。


「でね、体育のときに顔にバーンッてバスケのボールが当たっちゃって」



「本当にドジだなー。そんとき俺いた?全然気づかなかった」


「その日女子は体育館で、男子は外で体育だったから。武藤くんに言うのも恥ずかしくて黙ってた…」



「今はいいんだ?」



嬉しそうに笑う武藤くんを見ていると、あたしまで本当に楽しくなってくる。





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