片付けられない女


まだ……頑張れ……る。


……はずだったのに。



イスから立ち上がった瞬間。

目の前の景色が急速に廻りだして。



「リ、リカっ!?」



ガタンッ! という大きな音と。

自分の身体がゆっくりと倒れていくのが分かった。





――あたしの記憶はそこまで。



次に目を覚ましたとき。

あたしは、懐かしい懐かしい、オアシスの原点となった場所にいたんだ。


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