片付けられない女


フラフラしながら、ようやく帰り着いたアパート。


うっ……。

電気が点いてるよ。

今頃コウタ、発狂しているよ、きっと。



ドクドクと鳴り止まない心臓を押さえながら、ゆっくりと部屋のドアを開ける。


あぁ、確か……。

玄関には脱ぎっぱなしの靴下とジーンズが放置されているのよね。



「……あ、あれっ?」



――ないっ!?


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