はちみつドロップス
「その言い方だったら、エロの中でもずば抜けてエロに秀でてるみたいだろ。俺は正常だ」



相変わらずの淡々とした口調が、ツラツラと冷静に述べるから思わずため息が零れた。



「……ロマンチックの欠片も無い。その言い方」


呆れたように呟いた椎菜に、



「……ごめん」


謝る困った顔が可愛いなんて思ったことは、しばらく黙っていよう……。



「修護」


「なに?」



自分を見つめる修護の瞳に視線を合わせる。



「……仕方無いから傍に居させてあげる」


甘い香りのする手をした王子様に、椎菜はそっと耳打ちした。



-終-
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