黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
元の世界では……自分は一般家庭の少女だった。

ただ、周りの友達より美しい……そのことに優越感を抱いていた。

だがしかし、その優越感も高校時代に麗と出会ってから、打ち崩された。

麗の誰をも虜にする魅力、美しさ、艶やかさ……それは、奈美の自信もプライドも、全てを打ち砕いたのだ。


(だけど……)


彼女はコヨテと繋がりながら、ニッと口角を上げた。


(この国では、全てが私のもの。そして……程なく、この世界のもの全ては私のものになるのだ)


彼女は、ヴォルブのプリンスと営みを繰り返し、行いながら……心の中で邪悪な高笑いを上げていたのであった。


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