黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
すぐに救急車で運ばれた健は緊急の処置を受けた。
病室の廊下で私はずっと祈っていた。
(何で……どうして?
神様は、私から最愛の……世界でたった一人の弟までも奪うの?
私ならどうなってもいいから、だから……健を助けてよぅ!)
私は幼い頃……自分が汚された時の何倍もの、苦しくて悲しい涙を流したんだ。
処置室のドアがガチャっと開いた。
「先生! 健は……?」
「どうにか、一命を取り留めました」
先生のその言葉に私の目からは熱いものが吹き出して、その場にへたり込んだ。
「よかった……本当に、よかった」
たった一人の弟……彼を失ったらもう、私は生きていくことができなかった。
だから、私は束の間の安心で張り詰めていた緊張が一気に解放されて。
両手で顔を押さえて泣き出したのだった。
病室の廊下で私はずっと祈っていた。
(何で……どうして?
神様は、私から最愛の……世界でたった一人の弟までも奪うの?
私ならどうなってもいいから、だから……健を助けてよぅ!)
私は幼い頃……自分が汚された時の何倍もの、苦しくて悲しい涙を流したんだ。
処置室のドアがガチャっと開いた。
「先生! 健は……?」
「どうにか、一命を取り留めました」
先生のその言葉に私の目からは熱いものが吹き出して、その場にへたり込んだ。
「よかった……本当に、よかった」
たった一人の弟……彼を失ったらもう、私は生きていくことができなかった。
だから、私は束の間の安心で張り詰めていた緊張が一気に解放されて。
両手で顔を押さえて泣き出したのだった。