強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

「ごめんな。俺の買い物つき合わせちゃって」

「んーん。准一さんの交友関係も知れたからなんか楽しかった」

「あいつはある意味悪友。本当タチ悪すぎ。でも俺の好みはあいつのデザインした服なんだよ」


これもそうなんだよね、って言いながら今日つけてるネックレスを私に見せる。

確かに…あのお店っぽい雰囲気だ。


「さて、次はマキの服でも見に行くか」

「え?!私はいいよ別に」

「せっかく買い物来たんだから。ほら、お店の名前見せて」


手に持っていたパンフを広げて、どれ?と聞いてくる。

促されて、こことここ…と指差して見せるとまた右手を握られた。


『────…何人の女泣かしてきてんのか』


「わっ…」


ペチンッと乾いた音が二人の間に響いた。

そう、私が准一さんの手を払ってしまった音。

准一さんも目を見開いて固まっている。


「…ごめん嫌だった?」

「あ…あの、違くて。ちょっとビックリしちゃって。ごめんなさい」
< 214 / 321 >

この作品をシェア

pagetop