強引な彼の甘い溺愛に囚われて!


壁掛け時計に視線をやると、まだ6時を回ったばかり。

准一さんが帰ってくるのが8時頃だからまだまだ全然余裕がある。



「何しよう………」


ぽつりと呟いた。

慣れない新居で心が落ち着かない。

制服から部屋着へと着替え終わるとばふんっとベッドに沈んだ。


うーん。暇だ。

ごろごろしてても仕方ないから、と思いついたのは。


「そうだ、掃除をしよう!」


自分が今出来ることを見つけたことに嬉しくて跳ね起きた。


我ながら名案。

家を掃除すれば綺麗にもなるし、准一さん帰ってくるまで時間潰せるからまさに一石二鳥。

出来れば一緒にご飯も食べたいしね?

先に食べてて良い言われても私が一緒に食べたいから待ってたいんだ。

クロゼットの奥にしまっておいた掃除道具セットを取り出して、早速家中を隈なく掃除することにした。


──────……


「ふっふーん」


某スーパーのCMソングを口ずさんだり、流行の曲を鼻歌で歌いながら掃除をする私。

最近はオーディオで音楽を流しながらすると捗ることがわかった。
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