極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
もらった鍵を手のひらの上に乗せてまじまじと眺める。神崎さんの部屋の鍵を渡してもらえるなんて……それって……。

「なに驚いた顔してんだ。お前だって、俺に合鍵渡してただろう」

さも当然のように彼は言うけれど、私が渡した合鍵と、彼がくれた合鍵じゃ、役目が全然違う。

私の場合は、酔っ払いのお世話をお願いしただけ。

でも、彼の場合は、そこに恋愛感情が存在していて……。

「そうですね」

そっけない返事をしながらも、顔は完全に緩んでしまっていた。

合鍵を渡してくれるってことは、きっと、本気で私のことを思ってくれてるってことで。

……私の、思い上がりじゃないよね?

片思い歴、五年。さらに、待つこと一年。やっと私は、憧れの彼に愛してもらえたんだ。
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