湖にうつる月~初めての恋はあなたと
「・・・・・・すみません」
訳がわからなくなって、うつむいたまま呟いた。
その時、彼の顔がすっと降りてきた。
私の唇にやわらかくて熱いものが触れる。
目を開けると、澤井さんの顔が私に覆い被さっていた。
彼の唇が私の唇を優しく塞いでいるってことは・・・私、今キスされてる??!
冷たくなっていた体が一気に沸騰する。
澤井さんの顔が離れ、彼はまた桜を見上げながら言った。
「三回目のすみませんはあれほど注意しておけって言ってたのに」
三回目。
三回目のすみませんのお仕置きは、確か唇にキスだった。
自分の唇にそっと手を当て、澤井さんの横顔を見上げる。
「仮彼氏じゃなく、真琴の正式な彼氏に昇格させてもらってもいいかな」
澤井さんは私に視線を向けた。
「わ、私?」
まだファーストキスの動揺が冷めやらないうちに、そんな告白なんて。
「真琴のまっすぐで純真な心に触れていたら、俺が今まで忘れていた誰かを愛するっていう気持ちが再び蘇ってきたよ。今朝のことも、ふざけてなんかいない。これ以上一緒にいたら俺、もう自分の気持ちを抑えきれなくなりそうだから」
熱い眼差しで私を見つめながら私の肩を抱き寄せた。
「俺を君の初めての彼氏にして下さい」
そんなの、そんなこと断るはずがない。
夢を見てるみたいだった。
美しい桜が風に吹かれて舞う中、私はしっかりと彼に頷いた。
「はい」
そう言いながら、少しだけ影を落とした彼の瞳に忘れられない彼女が見えたような気がした。
彼の言葉を全部信じてもいいの?
幸せの絶頂にいるのに、どうしようもなく寂しくて心細い気持ちの私は彼に肩を抱かれたまま桜の前を離れた。
訳がわからなくなって、うつむいたまま呟いた。
その時、彼の顔がすっと降りてきた。
私の唇にやわらかくて熱いものが触れる。
目を開けると、澤井さんの顔が私に覆い被さっていた。
彼の唇が私の唇を優しく塞いでいるってことは・・・私、今キスされてる??!
冷たくなっていた体が一気に沸騰する。
澤井さんの顔が離れ、彼はまた桜を見上げながら言った。
「三回目のすみませんはあれほど注意しておけって言ってたのに」
三回目。
三回目のすみませんのお仕置きは、確か唇にキスだった。
自分の唇にそっと手を当て、澤井さんの横顔を見上げる。
「仮彼氏じゃなく、真琴の正式な彼氏に昇格させてもらってもいいかな」
澤井さんは私に視線を向けた。
「わ、私?」
まだファーストキスの動揺が冷めやらないうちに、そんな告白なんて。
「真琴のまっすぐで純真な心に触れていたら、俺が今まで忘れていた誰かを愛するっていう気持ちが再び蘇ってきたよ。今朝のことも、ふざけてなんかいない。これ以上一緒にいたら俺、もう自分の気持ちを抑えきれなくなりそうだから」
熱い眼差しで私を見つめながら私の肩を抱き寄せた。
「俺を君の初めての彼氏にして下さい」
そんなの、そんなこと断るはずがない。
夢を見てるみたいだった。
美しい桜が風に吹かれて舞う中、私はしっかりと彼に頷いた。
「はい」
そう言いながら、少しだけ影を落とした彼の瞳に忘れられない彼女が見えたような気がした。
彼の言葉を全部信じてもいいの?
幸せの絶頂にいるのに、どうしようもなく寂しくて心細い気持ちの私は彼に肩を抱かれたまま桜の前を離れた。