愛してるからこそ手放す恋もある

小野田さんが来日して以来、正しくは出社して以来社内は殺伐している。
それは初日から、重役達を権利と言う名の刀で一刀打し排除したからだ。そして、次は自分達の番なのではと噂が流れているのだ。

まぁ確かに会社に要らない人間は切り捨てると小野田さんは言っているが、だからと言ってやみくもにリストラすれば良いとも思っていない。

チャンスを与え、そのチャンスを、ものに出来る者なのか、彼は見ているのだ。

勿論、それは、平社員だろうと役職がついていようと関係無い。




< 59 / 133 >

この作品をシェア

pagetop