私の気持ちと君の想い





もうすぐで、自分の家に着く。




はぁ。なんでこんなに寂しいと思うんだろう。




「……るとくん」




「ん?なんか言った?」




「あのね、晴翔くん。

寒いからぎゅってして欲しい……。

少しだけでいいの。お願い」




ずるいかな?なんて思ったけど、身長差のおかげで




自然と晴翔くんを見上げる形になった。




「少しだけだからな……」




晴翔くんはゆっくりと私の体を包んだ。




ぎゅっと抱きしめてくれる晴翔くんもきっと緊張してるんだろうな。





本当は既に両思いなのに、晴翔くんは、私の思いは知らない。




なんだか、片思いしている気分だった。




ただただ、自分が辛くなって泣きそうになる。




ここで泣いたらきっと晴翔くんは心配する。




泣くのを我慢して、ぎゅっと晴翔くんの背中の方に手を回した。




強く強くぎゅっとした。




「も、もう大丈夫だから。ごめんね」




「なんで謝んだよ、そこはありがとうだろ?」




「そっか、ごめ……ううん。ありがとう」




「また明日な」




「……うん。……また明日」




私は家の中に入った。




『また明日』なんて言いたくなかったな。




あのままずっと一緒入れたらいいのに。




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