たったの3秒で



豹はカバンを雑に置いて、お母さんが畳んでくれたであろうTシャツに着替え始める。



「汗くさい」



私に向かって投げた制服のシャツを嗅ぐと、豹の汗のにおいがした。


夏って感じ。



「今日どうだったの?試合」


「テスト明けでボロ負け」



ふーん、と言って一度起こした体をもう一回倒す。


部屋には豹が中学生の頃着ていたバスケのユニフォームが吊られている。


目線を横にずらすと、小学校の頃に使ってたサッカーボールが置いてある。

< 3 / 6 >

この作品をシェア

pagetop