3月生まれの恋人〜first christmas〜
柊×侑月(yuzu ver.)
“クリスマス直前に彼氏に捨てられる”なんて
なかなか有り得ない現実に涙が涸れるほど泣いた・・・。
あれから数日、今日はクリスマスイブ。
あたしの勤める幼稚園では今日、二学期の終了式が行われる。
終了式の後は、子ども達お楽しみのクリスマス会
昨日残業して作った飾りを朝からみんなで仲良く飾り付けてる。
さくら組の子ども達も、勿論あたしも、そんなこんなで今日は皆大忙し。
『ゆづ先生!見て見て!!』
出し物のメイン、劇の衣装を身に付けた数人の子どもたちがドヤドヤと教室に戻って来た
どうやら劇の準備も着々と進んでいるらしい
満場一致で王子様役をゲットした拓海くんが、鮮やかなブルーの衣装を身に付けて、あたしのエプロンに飛びついてきた
『ね、ゆづ先生!似合う?』
キラッキラの大きな目にじっと見つめられ、あたしは大きく首を縦に振った
『すっごく!よく似合ってるよ、拓海くん』
クラス一の美形だと、女の子に一番人気の彼は
あたしの言葉に満足げに微笑むと、少しだけ首を傾けてあたしをじっと見つめる
『ね、ゆづ先生?』
『ん?』