輝きに満ちた世界で


「そういや、結局あの話はなんだったの。」



「あーね。」



私は食後の紅茶を飲んでいる時に姉ちゃんに聞いた。



またもや言葉を濁そうとする姉ちゃんを制止するようにちょっと睨んでみた。



「いや、大したことじゃ…なくないんだけど。



今日の撮影に来る予定だったアシスタントさんが来れなくなって、下手したら中止になりそうなの。



でも私はスケジュール上、予備日出れそうになくて。



そうしたら私は表紙降りないといけないから…」



その言葉で私はおおよそのことを察した。



「なら、代わりのアシスタントがいればいいの?」



「まあ、そうだけどそう簡単に見つからないし。」



姉ちゃんはお母さんの言葉にまた大きなため息をつく。



「じゃあ、私行こうか。」



私の口から出た言葉は思っても見なかったことのようで姉ちゃんはこれでもかというほど目を見開いた。

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