秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「それはそうかもしれないけど……」


それなら、その秘密をあたしに頂戴よ。


そう言いたかったけれど、言葉を飲みこんだ。


「書き込めば文子はこのクラスのトップになれるかもしれない」


弘江が少し焦ったようにそう言った。


ここで秘密を聞きだしておかないと、チャンスが無くなってしまうかもしれない。


「そうだけど、剛たちのことも怖いし」


文子の中には沢山の葛藤があるようだ。


言い方を変えれば、そのくらいすごい秘密を握っているのかもしれない。


あたしは知らず知らずに舌なめずりをしていた。


どのくらいポイントが稼げるだろうかと期待で胸が膨らんでいる。


「文子が書き込みたくないなら、あたしたちが書き込んであげるよ」


あたしはそう言っていた。
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