エテレイン
『ボーッとしてないで、早く練習してよ。
細かいところ、聞いて修正入れたいんだから。』



いつまでも棒立ちしてる彼らを、珍しく私が馬鹿にしたように笑う。
そのまま彼らの横を通り過ぎて、定位置となった席に腰を下ろして、頬ずえをつく。



練習は開始して、初めから少しずつ区切って曲を通していく。



「そう言えば、この曲のタイトルは?」



『ふふ・・・クリスマスまで秘密。』



溝江の問いに怪しく笑って人差し指を口元で立てた。
3人は、顔を見合わせてから訝しげに私を見ていた。





それから2週間私は修正を入れたりアドバイスをあげたりして、本当の意味で曲を完成させて行った。



2週間は、あっという間に過ぎた。
< 35 / 43 >

この作品をシェア

pagetop