だから何ですか?Ⅱ【Memory】







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「あ~ず~き~・・・」


「・・・・おはようございます」



最早お約束だな。


俺との温度差発揮なその淡々スタイル。


こちらとしては色々と葛藤悶々複雑心中での屋上までの時間であったのに。


屋上の扉を開き居ると分かっていた姿を捉えるや否や恨みに近い声音でその名を呼んで意識を引いたというのに。


呼ばれるままに、何食わぬ様子でスッと顔ごとこちらに意識を寄越した姿は、咥えていた煙草を静かに指先に移しフーッと空気に紫煙を漂わせてから当たり前の挨拶を返してきた。


予想済みとはいえそんな反応には溜め息を零し、頭を掻きながら不満げに傍に近づいて行くと。



「どうしました?まだ始業時間にも至っていないと言うのに疲労困憊と言った表情ですが」


「誰のせいだよ」


「私が何か?」


「いっぱいあるだろ。その感触いい胸に手を当てて考えてみろ!」


「・・・・・はて、Dカップの感触しか得るものはないかと」


「っ・・揉みてぇぇぇ・・、とか言ったらセクハラだから言えねぇぇぇ」


「すでに言ってますから。もう、本当、私を咎めたいのか口説きたいのかどっちの悶絶ですか?」


「しいて言えば両方です」



本当、俺何言ってるんだろう。と、亜豆の何とも言えない真顔の視線を受けて自分に呆れる。


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