俺にもっと溺れろよ。

この子に言っても無理そうだけど......。

俺が......ギリギリまで耐えていかないとダメそうだな。



「よく分かんないですけど、が、頑張ります！」



「ん、頑張って......」



......うん、俺が頑張らないとダメそう。



「......朔先輩、大好き」



「......はぁ」



ほんとに、全然分かってなさすぎる。

ここまでくると、もう桃花が悪いよ......？



「......朔先輩は？」



少し心配そうに潤んだ目で俺を見つめてくる。


......もう、これ以上俺を煽んのはやめて。


これを無意識でってるから怖いんだよな。

ここまできたら意識てやってて欲しいまである。

自分がこの場所に連れてきたけど......今となっては、2人きりのこの状況がかなりまずい。

頼むから、男心を理解して欲しい。



......もう、限界。


ちょっとだけだけど耐えた俺を褒めて欲しい。



「好きだよ......だけど、最後もうちょい頑張ってね？」



「はい......頑張りま......んっ！......」




......これからも色々と頑張ってもらわないと。


あぁあ。この調子じゃ午後までもたなそうだね。



......きっと。



桃花よりも






俺の方が君に溺れてる気がする──。